諏訪神社には、3000人の観客で埋め尽くされていました。
令和元年、この3日間に全てを賭けるため・・・全ては 「
くんち」 のために!!
踊り馬場は熱気に溢れていましたよ
長崎くんちといえば、龍踊 (じゃおどり) でしょ!!
5番町は籠町の
【龍踊】 です
長崎くんちで龍踊を奉納されている町は、全部で4ヶ町あって。。。
その中でも籠町の龍踊こそが、本家だと、町の皆さんは声を揃えて仰います
鎖国時代、唐人屋敷の隣にあった籠町は竹かごを作る職人さんが作った町で
その竹かごは、中国の荷物の梱包には欠かせないモノでした
そのうちに交流も深まり、唐人屋敷に住んでいた中国人から龍踊を教わるようになったそうです。
なので、300年以上もの歴史が籠町の龍踊にはある!!というワケなんですねぇ~
でも不思議に思うのは、民間人の間でのやりとりに通訳なんているハズはないだろうし。。。
きっと見よう見まねで覚えたのでしょうね!?
やはり祭りは、国境を越えたコミュニケーションツールですな(笑)
黒い衣装をまとい、腰には黄色い手拭いかな?を垂らした龍衆と呼ばれる人たちは
黒い雲と黄色い稲妻を表しており、その黒雲の上を龍が月 (宝珠) を探して追いかける姿を
表現しているワケですが。。。
長ラッパの音色は龍の鳴き声を表しているらしく・・・そのラッパの音が、やけに耳に残るんですよ
唐楽拍子によるリズムに合わせて、爆竹も響くものだから リアリティがスゴイ!!
中国楽器による演奏は、全て楽譜があるワケではなく口伝えで継承されているところも
驚きですが、ドラが鳴り始め雲を呼び・・・続いてパラパラ?と呼ばれる鞨鼓 (かっこ)は
雨の音を表しているそうです
それらの音色に合わせるようにして、龍が走り、うねり、舞う姿は、まるで狂言?能?歌舞伎でも
観ているかのような迫力で、黒雲を演じている存在すら忘れてしまうほどに魅せられましたね
こうやって祭り全般を見て思ったのは、本踊のお囃子だったり、オランダ船の西洋楽器ベルリラや
龍踊の唐楽拍子など、バラエティに富んだメロディが聴ける祭りって長崎ならではでしょうね
しかも神社の舞台で、龍が舞う!?これってまるで雨乞い神事じゃないの!?
と勘違いしてしまうくらいに、長坂から観る龍踊は、迫力もあって見応えがありましたよ
この龍は長さが20メートルあるんですって!!ちょうど今年、50年ぶりに新調されたそうです。
龍が舞うたびに、キラキラとウロコが輝いて本当に生きている感じがしましたよ
そのウロコですが、全部で13種類ある大小様々なウロコ の枚数は8000枚!!
それを龍衆さんたちが手作りで、縫い付けまでされたそうですよ
祭りに賭ける思いが強い、強い(笑)
体力だけでなく、裁縫までされるとは。。。奥義を窮めてらっしゃる!!
耳で感じて眼で愉しみ・・・爆竹の煙のニオイや場内の空気のニオイまで敏感に感じながら
あと足らないのは、触覚と味覚だけかぁ~・・・。
縁起物としてまかれる手拭いの中には、一口香や鮎菓子が入っていたりするそうなので
何とかして G H T したかったけど、こればかりは運のチカラもありますからね
籠町の傘鉾には、町の歴史を象徴する ドラや長ラッパといった中国楽器が飾られていました。
また輪 には、阿吽の双龍が長崎刺繍でもってあしらわれていましたよ!!
やはり長崎刺繍は豪華ですねぇ・・・
遠目で見ても、その盛り上がりが分かるくらいですから。。。手仕事の妙ですわ
江戸時代、龍踊りは大変 珍しかったらしく、江戸や名古屋まで興行に行っていたという
記録も残っているそうですから・・・現在でもそうだけど、長崎といえば 「
龍踊」 というくらいに
その当時から、長崎の代表的な演し物だったというワケですな。。。
長崎くんち、385年の歴史の重みを感じます
こうして7年間を通して長崎くんちを見て来て感じたのは、祭りというものに対する町の人の心
想いや気持ちを表現するための道具として、色々なアイテムがあるだけで。。。
本来、祭りというものは人と人とが交わるための結束行事でもあり、神様という仲介人のもとに
それぞれの気持ちを表現する場であったのだろうな・・・というふうに、おてきちは解釈しましたよ(笑)
そう思えたのは、長崎という 「
和・
華・
蘭」 文化が入り混じった風土だからこそ
見比べる素材も多かったのと、国境を越えた文化の集大成を長崎という日本の土地で
しかも300年以上も続いているというから、その根付きようの シブトサ?に呆れた・・・というか
町の人たちの心の広さに、異国の血を感じましたね・・・。
受け取り用によっては、誤解を招くカモ知れませんが。。。
おてきちは長崎が、7年前よりは確実に好きになっていることは確かですね(笑)
1週間、祭りの話題にお付き合い頂き・・・感謝を申す!!
そういえば、宵山は中止になったようですね・・・残念。
でも本祭りは大丈夫?でしょうから、大津の街も賑わいそうですな