長崎っ子は 遠足やレクリエーションの時によく来ていたという
【金比羅山】
長崎市の中央部に位置し、江戸時代から春は盛大なハタ揚げ合戦が行われている場所でもある
標高 366mほどの山に登って来ましたぁ~
円錐形の頂を持つこの山は、1705(宝永2)年、金比羅大権現を勧請してからは「金比羅山」の
名前で親しまれるようになり、入港して来る唐船の目印となっていたんだそうですよ
長崎奉行や華僑の人たちが、海上安全と貿易の繁栄を祈願したという由緒ある神社のようですね。
モミジの木が多かったので、秋になれば 苔生した庭園に紅葉が映えることでしょう・・・。
金比羅神社を通り抜けて進んで行くと。。。
急に視界が開け、ちょっとした草原があってその先には小高い丘が見えています
大会が行われていた4月末日は 春風がそよそよ吹く程度でしたが。。。
小高い丘の上では、ガラス粉を塗りつけた 特別なヨマ (方言で糸の事) を空中で巧みに
操りながら、お互いのヨマを切り合う戦いが始まっていましたよ!!
別名 「喧嘩バタ」 とも呼ばれているそうです
ハタ用語に 「ツブラカシ」 という言葉があって、相手のハタと絡ませて糸を切り合う事なんだそうですが
それが転じて、ハタ揚げにお金を使いすぎて財産をツブした人の事を 「財産ツブシ」 といった意味にも
使われたそうですよ
つまりハタ揚げは、粋に徹するがゆえに危険なオトナの遊びとなっていたのでしょうかね・・・。
伝統工芸品として、長崎の歴史と共に歩んできた オランダ国旗と同じ配色のハタ・・・。
シンプルな造りの中に、鮮やかな色彩でハッキリと区切られたデザインも意外と斬新です
グライダーを飛ばすように前方へ ハタを投げ、手元の糸を手繰り寄せたりして ハタを立ち上がらせ
助手をつけずに自力のみで揚げることを ハタ用語では 「ツキヤリバタ」 と言うそうです
1番右端に立っている方が ハタを揚げている人ですが。。。
お揃いの法被を着て、気合充分って感じが伝わりますねぇ~
ハタ揚げは小高い丘で行われていたのですが、そこには 「ドンク岩」 と呼ばれる大きな石が!!
ちなみに ドンクとは長崎の方言で、カエルのことなんですって
でも見た感じだと、ウグイスみたいに見なくもないですけどね
また見どころのひとつに、ハタの文様があります
その文様は実に様々で、国旗や家紋、鳥獣、四季の花や魚類、オランダ文字などを極端に図案化した
シンプルなものが多く、空高く舞い上がった時に目立つように作られているんだそうですよ。
その種類は 200種とも 300種ともいわれているんだとか・・・。
その中でも定番として作られている
【水に楓】 は、我が国における写真界の始祖と言われる
上野彦馬先生の印紙鳶として有名な図柄なんだそうです
文様には、それぞれに強い拘りがあったみたいですね・・・。
そして大空高く飛び回る 長崎のハタ合戦は一対一の果たし合い!!
切るか、切られるかの一本勝負が繰り広げられていた ハタ文様の種類は確か。。。
明鳥 (あけがらす) と 十の字だったと思いますねぇ
長崎のハタの文様が見られるHPを見つけたので、興味のある方は是非ご覧下さいませ。
http://homepage3.nifty.com/shin_dono/gara.htm
おてきちのお気に入りは 蝙蝠のデザインかなぁ~
金比羅山の空を賑わす長崎のハタ・・・。
久しぶりに空ばかりを見上げて過ごす ユル~イ時間が流れた 初見物のハタ揚げ大会でした